パーキンソン病の特徴的な症状
- 手足のふるえ(安静時振戦)
- 筋肉のこわばり(固縮)
- 動きが小さく、ゆっくり(無動)
- 姿勢の保ちにくさ(姿勢反射障害)
症状のあらわれ方の程度には個人差がありますが、上記のような症状が主に見られます。同じ症状がでていても別の病気のこともあり、その場合はパーキンソン症候群とみなされます。
私がみてきた方の中にも、症状の初期にはパーキンソン病とみられていたけれど、時間が経って別の病名と特定された方もいらっしゃいます。
症状が進んだり、服薬の効果をみたり、検査をくりかえすことで病名が鑑別できるということもあるのですね。
薬による治療が中心
治療は、服薬が中心です。1,2ヶ月に1回の通院で診察と薬の処方を受けている方がほとんどです。
長期の服薬によって、1日のうちでも薬が効いている時間と効いていない時間がでてくるようなこともあります。(ウェアリングオフ現象・オンオフ現象)
そのような副作用があったり、症状の変化で気になることなどありましたら、診察の際に主治医の先生に相談をして薬の調節をしていただいて下さい。
気をつけてほしいこと
パーキンソン病の方に多いのが、転倒です。
上記の主な特徴には書いていませんが、パーキンソン病の方は前傾姿勢(いわゆる猫背の状態)や上半身が右や左に傾いて固まりやすい傾向にあります。姿勢反射障害のひとつでしょう。
上半身がまるまったり、左右に曲がってしまうと当然バランスがとりづらくなりますし、パーキンソン病の方は手足も固くなり動かしにくくなるため転倒しやすくなってしまいます。
痛みや不快感も
筋肉や関節のこわばり、体の動かしづらさ、姿勢がまるくなるため、筋肉や関節の痛みにつながることがあります。
また、動作自体が少なくなることでむくみを生じる方も多いです。寝たきりの状態のかたはほぼ100%の方にむくみがみられます。
長期間の服用により、筋肉にひきつりなどの副作用があらわれることもあります。薬の副作用の可能性を考えて、痛みの症状などが出た時にも主治医の先生にご相談下さい。
リハビリの必要性
治療は薬物療法が基本です。しかし、通院と薬の服用以外はご自身でのリハビリがたいせつになります。
最初に書いた通り、体に現れる症状の多くが運動機能に関するものです。症状の程度にもよりますが、できる範囲で体を動かして症状が固定化しないようにしましょう。
横になって安静にしすぎることなく、歩ける方はウォーキングを日課にするとか、決まった時間にラジオ体操をするなどでもよいでしょう。でも安全には十分ご注意くださいね。
私も、おひとりおひとりに適した無理のない体操などもご説明していますので、気になった方はお問い合わせくださいませ。訪問マッサージでは関節可動域訓練や、筋力増強訓練などにも対応します。
まとめ
パーキンソン病自体は、進行が比較的ゆっくりのため日常生活をおくりながら療養していける方もいらっしゃいます。
薬物療法を基本に、リハビリを行って症状の進行を抑えていくように考えましょう。
「薬はきらいだ」という方もいらっしゃいますが、主治医の先生に状態を伝えて副作用をコントロールしながら指示に従って服用をしてください。
薬の効果もリハビリも、すぐに効果を実感できるとも限りません。症状も変化していくものです。あまり不要におそれることなくじっくり病気と向かい合っていっていただきたいと思います。
あおきば治療院|多摩センターの鍼灸マッサージ
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