普段は、社会人の方を中心に診ているのですが、いつも来院されている方のお子様の寝違えが急速に改善した症例がありましたので、ご紹介いたします。
寝違えた方
中学生男子。(当院に定期的に来院している方の息子さん。)
普段は週5回くらい運動をしているが、ここ数日練習が休みとのこと。
この日の朝から急に首が痛くなったそうです。
寝違えの状態
痛みのために左右を向くことも、上下に動かすことも全くできません。
「骨折よりも痛い」と話してくれました。
痛みの場所を確認するために動きを診ようとしても、首は全く動かせません。
肩を動かしてみても、首に強い痛みがあります。
軽く触れて痛みの場所を確認して、問題点を推測しながらの治療をすることになりました。
施術の内容
首の痛みが強いため、首自体への刺激は避けます。かわりに首の動きに関係のある肩、背中のマッサージをします。
その後、肩や背部への鍼治療を試みようと思いましたが、鍼治療に対して恐怖感があるように感じられたため鍼治療は断念。
てい鍼と呼ばれる刺さない鍼で、背中や手のツボを押す治療をしました。
ツボを押して補助をしながら首を動かしてもらうと左右に45度~60度回せるようになりました。
(補助を外すと20度程度しか回せません。)
中学生で初診ということもあるので、この日は治療を深追いせずシールで止める鍼(長さ1mm)を貼って治療を終了しました。
翌日から練習が始まるということでしたが、数日休んで様子をみるようにお話をしました。
後日談
5日後、ご両親がご自分の定期的なケアのため来院されたので、お子様の状況を伺うことができました。
治療の翌日は、まだ痛みがあったので運動は見学だけにしたけれど、2日後には普通に運動ができるようになったとお聞きしました。
寝違えた当日は、2日後に運動ができるとは想像ができない状態だったため喜んでいただくことができました。
今回の症例を振り返って
今回の首の痛みは、普段は運動量が多いのに練習が数日間休みになったことで筋肉を動かすことが少なくなったこと。
そして、スマホを見たりゲームをしたりということが多くなったことで、筋肉が急激に硬直したのではないかと思われます。
ただ予想以上に早く改善したのは、運動習慣があるため筋肉が反応しやすかったこと。
さらに、中学生という若さも関係あるでしょうね。
急激な改善が印象に残った症例となりました。